こんにちは。ideal きよさわです。
Beauty marketing対談では、ideal のパートナーである“キレイのプロ”をお招きしてビューティ業界のお仕事内容や愛されブランドづくりに役立てていただける秘訣をご紹介しています。
ideal は“愛されブランドづくり”のために、チームメンバーの強みを発揮できる組織づくりが大切であると考えています。今回の“キレイのプロ”では、“聴くプロ”としてidealに参画いただく、歯科医師であり臨床心理士としても活躍されている 石井久恵さんをお招きして、医療現場に導入した1on1によるチームの変化や1on1の可能性についてお話を伺いました。
「組織の活性化のために1on1面談を導入したい」「自律型スタッフの育成を目指しているが何から始めれば良いか悩んでいる」「1on1面談を医療機関にも導入したい」「スタッフがすぐに辞めてしまうことを悩んでいる」という企業様や医療従事者の方にぜひご覧いただきたい内容です。
目次
コラボ対談者(登場人物)
ideal 清澤美子(きよさわ)。
“愛されブランドづくり”のための商品企画、その商品を販売するスタッフ育成のコンサルティングを行なっています。「喜ばれることに喜びを…そしてその先へ」をモットーにしています。ホームページはこちら。Instagramはこちら。
歯科医師・臨床心理士 石井久恵さん
2丁目石井歯科医院 副院長。Window Scape 代表取締役。抗加齢医学会専門医。
日々の歯科臨床と、医療者への1on1を通して治療中心の医療から健康長寿を目指す予防医療を広める夢を膨らませています。ホームページはこちら。予防医療の活動組織「Food Meister Labo」ホームページはこちら。
歯科医師であり臨床心理士の石井さんとの対談内容
歯科医師であり臨床心理士の石井さんとの対談内容を記事にまとめました。
歯科医師なのに歯を治療するだけじゃない?患者様の内面からケアするプロフェッショナル!
idealでは、ヘルス&ビューティー業界の皆様のサポートをさせていただいております。今回のキレイのプロは、20年以上予防医療に取り組んでいる歯科医師の石井さんをお招きしました。
本日はよろしくお願いします^^
石井さんは、idealの「愛されブランドとwell-beingの考え方」に賛同して応援してくれている15年来の友人です。そして、3月からスタートしている「1on1プログラム」では「聴くプロ」としてもidealに参画いただいているので、医療現場でも効果のある「1on1」の魅力についてお話を伺って参ります。それでは石井さん、自己紹介をお願いいたします。
歯科医師で臨床心理士の石井久恵と申します。よろしくお願いします^^
石井さんと出会った時に、実はすごく珍しい経歴の方だと思ったんです。あらためてその経緯を教えていただけますか?
はい。元々父が歯科医師だったので歯医者にはなったんですが、高校生くらいの時から心理学にすごく興味があったんです。精神科医を目指そうかと考えたこともあります^^
うわー!そうだったんですね!
ところで清澤さん、歯科医師に対してどんなイメージがありますか?
えーと、歯を治療してくれる人、というイメージですかね? 虫歯があったら治すとか、歯周病があったら治すとか……。
そうですよね。でも私はそれだけをやっているのって何だか面白くなかったんです。
えっ!? どういうことですか?
ある時、虫歯がたくさんある方に対して「なんでこんな風に虫歯になっちゃったんだろう」とその方のことをもっと知りたいと思って接している自分に気づいたんです。その時、歯科医師でありながら、歯だけではなくて患者様おひとりおひとりに関わっている感があったのね。
石井さんらしいですね!
歯科医の先生って、歯をきれいに治すことにものすごく生きがいを感じている方が多いんですね。もちろんそういった技術面もとっても大事なことではあるんですが、私は患者様の背景を知って関わりたいと考えているんです。
背景、ですか?
患者様が何を考えているのかとかどうして今の状態になったのかという部分ですね。そういうところを知ることで、直した後の予防に繋げることができるなと感じたんです。
なるほど。
1回治って「はい終わりです」じゃなくて「治った後に長く維持してもらうにはどうすればいいんだろう」ということをすごく大切に考えています。というのも「予防のためにこれをやってください」って正しいことだけ教えても、ほとんどの方ができないんですね。
確かに私もそうかも…。
でも患者様に「このお医者さんは自分のことをわかってくれているな」と感じてもらえるようになると、悪い状態になってしまっても歯科医の言葉に耳を貸してくれるんですよ。その結果として「じゃあ今度は自分からよくしていこう」と思ってもらえるようになるんですね。
素敵な考え方ですね!
以前、石井さんの講演を聴きに行った際、患者様の生活や思いの背景をしっかり聴くことの大切さをお話しされていたことを思い出しました。その時、すごく心理学的だなぁと思ったんです。その考え方に至るきっかけはあったんですか?
顎関節症の患者様を診ていた時の経験をお話ししますね。
そもそも顎関節症の患者様って、普通に治療しても治らないという話があって、ストレスが原因の一つと言われていたんですね。じゃあストレスを治せばその治療に繋がるんじゃないかと思ったんです。
そこから心理学の勉強を始めたんでしょうか?
最初は安易な考え方で始めましたねw
精神科の先生の話を聴きにいったり、民間のカウンセリングの講座を聴きにいったりしていました。そこでロジャース派の「傾聴・共感・受容」などを学んで、医院に帰ってから早速患者様に対して実践していました。
結果は?
それが、最初は全く上手くいかなかったんですw
ええっ、そうだったんですか!
ヒアリングしても「精神的なストレスなんてないです! 私のストレスはこの身体症状なんです!」と症状についてめちゃくちゃ話されるという感じでした。
そうか! 患者様は身体症状しか気づいてないですもんね。
そうそう。だからストレスや症状について何とか話をさせようと思っていたんですけど、症状のことを聴けば聴くほど症状が悪化してしまうことがあったんです。
余計に症状にとらわれてしまうんですね……。
そこで「カウンセリングってそんなに簡単じゃないんだな」「私がちょっと聞きかじったようなことをやっても人の心に響かないんだ」っていう風に思ったんですよ。ちゃんと学んでみようかなって思って心理学の大学院に行くことを決めました。
そこで臨床心理士の勉強を本格的にされたんですね。
そうです。そうです。大学院に行ったきっかけとしては身体症状と心の問題がどう関わっているかを知りたい、そしてその悩みを話してもらえる人になりたいなと思ったんですよ。
身体症状と心は、繋がっていますよね。私もすごく興味があります!
でも当時はその関係性が分からなかったので、とにかく学んでいましたねw
ですが歯学部を出て、そのまま大学院の臨床心理を学びに行ってしまったので、専門用語の意味も分からず、すごく苦労しましたw
そうだったんですね!
心理学の基礎を知らないまま、数々の実習をこなさなければいけなかったのであたふたしながら勉強していましたよw
アメリカの大学院のプログラムだったから、実際に臨床経験しなくちゃいけなかったりと大変でした。
私の中で石井さんといえば、歯科医師と臨床心理のプロフェッショナルを極めているイメージだったので、カウンセリングを学び始めた時のお話しはすごく意外です!
当時は全然でしたよw
でも、精神科の患者様の方が歯科の患者様よりも話しやすいかもということに気づいたんです!
なるほど!
彼らは自分の悩み事がわかっているので、大変なことを聴いてるんだけど意外と話してもらえるなと感じたんです。
自分が悩んでいることに気づいているから話せるんですね!
一見人って、外からは何でもないように見えるじゃないですか。
ええ。
精神科に来る方でも、一流の企業に勤めている方もいたし色んな方がいたので、みんな色んな問題を抱えているんだなと気付かされたんです。それならば歯科医院に来ている方もきっと何かあるはずだ、と確信するようになりました。
そこから患者様の背景を確認する医療スタイルに切り替えたんですね。
歯科医であっても、それができるはずだと考えていましたね。ですが、修士論文を書くときになっても私が大学院に入った目的に対する答えが出てなかったんです。
どういうことですか?
心身医学について研究していたんですが、私の大学院のやり方が今までの論文を研究して自分がもっと知りたいことを導き出すみたいな方針だったので、たくさんそのことについて調べました。
心身医学について教えていただけますか?
患者様の体だけを見るのではなくて、その方の心の背景まで見る医療という意味の言葉です。
研究を重ねるうちに、東京医科歯科大学の小野繁先生の論文と出会って、さらに小野先生の診療に立ち会って勉強する機会を得て、そのお話が一番ピンと来る内容だったんです。それらの内容をまとめていくうちに、私の中で腑に落ちる瞬間があったんですよ!
それはどんなことだったんですか?
簡単にいうと、患者様に対してストレスと身体の症状がどう結びついているのかというのを医学的に説明することの大切さを教わったんです。私の方から患者様にストレスの詳細を聴いても、多くの場合は分からないんです。でも歯科的な症状と本人の背景にあるものは関係しあっているわけです。そういったことを伝えていくことが大切なんです。
なるほど! 今、石井さんの医療スタイルのお話を聴いてピンときたことがあります。
石井さんは患者様の背景を聞いて医療に向かう姿勢を大切にして、予防医療を20年間続けてきたわけじゃないですか。
はい。
その一方でスタッフ育成にもすごく力を入れていますよね。育成の場でもスタッフ一人ひとりの背景を大切にしながら導いているのかなと思うんですが、いかがですか?
そうですね。私の目指す医療をするためには、やっぱり場が大切だなと思ったんです。
以前、大阪のヨリタ先生という方のセミナーに参加したんですが、そこでお話していたのが「スタッフも患者様も、その医院に行くということにワクワク楽しくニコニコしている。やりがいを持って働くスタッフ、そしてその医院に通うことが嬉しくて仕方ない患者様」というような話を聴いたんです。
まさに石井さんがスタッフの方々にいつも仰っていることですね。
患者様に対しての考え方は大学院で学んで腑に落ちたんですけど、このセミナーに参加したときに、スタッフに対しても同じことなんだなと気づいたんです。
確かにそうですよね。
スタッフもイキイキ働く歯科医院でなければ予防医療はできないし、患者様も心を開かないのではないかと考えて、そんな歯科医院を作りたいなと考えるようになりました。
だから「愛されブランド」という考え方に以前から共感してくださったんですね?
「愛されブランド」って、お客様に商品をリピートしていただくための関係性を伝えているんですが、スタッフ対お客様との関係だけではなく商品を扱うスタッフ同士の関係性も大切だと考えているんです。ブランドに携わるスタッフ全員が商品を愛し、仲間と良い関係性でないとお客様にご満足いただけないですよね。
まさにそうですよね^^
患者様のことを医師だけでなくスタッフが思っていなければ満足してもらえないです。スタッフ同士も理解しあっているからこそ患者様にも満足してもらえるんだろうなと、私も考えています。
スタッフの本音が分からずモヤモヤした経験から1on1を導入しました
石井さんって若くして医院を立ち上げていらっしゃいますが、スタッフ育成はいつ頃から力を入れていたんですか?
2006年頃から力を入れていますね。
もう15, 6年取り組んでいるんですね! 色々なことを実践されていると思うんですが、去年から1on1ミーティングを導入したんですよね。そのきっかけについて教えていただけますか?
昨年、あるスタッフに「辞めたい」と言われたことがきっかけでした。
今までスタッフ育成もやってきたし風通しの良い職場だと思っていたんですけど、重要なポジションで頑張っていたスタッフにそう切り出されて、でも辞める理由が分からなかったんです。
そのことで私も何度も足を運びましたが、結局最後まで理由が分からなかったですもんね。
そうなんです。他のスタッフも理由を聞いてくれたりしたんですけど、「この医院が好きです」と言いながらどうして辞めるのかが分からなくて、なんだかみんなでモヤモヤしたんですよね。最後も「本当に感謝しかありません」と泣きながら言われたんですが、なんだったんだろう?というモヤモヤがみんなの中に残ってしまっていたんです。
皆さんモヤモヤした表情でしたね。
でもそういうのって最後まで言わなかったけど積もり積もったものがあるんだろうなと思ったので、もっとスタッフとコミュニケーションをとる必要があるんだろうなって感じたんです。
スタッフ間の仲はいいけれども、もっと深いところでコミュニケーションをとるために1on1を始めたんですね。1on1を知ったきっかけは?
清澤さんとエールのサポーターを一緒にやっているじゃないですか?
エールの篠田さんのお話をたまたまポッドキャストで聴いたんです。その時は1on1というものを知らなかったので面談やカウンセリング、コーチングとの違いが分からずにいました。
仰ってましたね。
それからWithout judgment…いわゆるジャッジメントしないで聴くという言葉を聴いて「ひたすら聴くというのはカウンセリングと同じなんだけど、何が違うんだろう」と思っていました。エールのサポータープログラムもやったしね。
私たち、がんばりましたね^^
それからだんだんと違いがわかってきたんです。
どのような違いですか?
カウンセリングは悩んでいる方をこちらが受け止めながら聴くというスタンスになるんですね。コーチングは質問してやりたいことを引き出して、目標設定するというゴールがあると思います。
コーチングは、こちらが引っ張っていく感じがあリますよね。
面談というのもこちらの想いに知らず知らず引っ張るみたいなところがあるなと感じます。 そこで1on1というものはやっぱり「聴くに徹する」という感じがあるんですよね。1on1はカウンセリングのように、一つのことに悩んでいるわけではないけど日常的に困っていることを聴く、行動したいけど迷っていることを聴く、という感じかなぁ。それで取り入れ始めたら、楽しくなっちゃって継続していますw
1on1は、本当に楽しいですよね!その楽しさを共有できてすごく嬉しいです! 1on1を取り入れはじめて、半年以上経っているんでしたっけ?
そうですね。まだ1年未満ですけど、半年は経っていると思います。
どのくらいのペースで行っているんですか?
1人のスタッフに対して2週間に1回ずつ、30分くらい時間をとって実施しています^^
自分では面倒くさくなるんじゃないかと思っていたんですが、続いています。
2週間に1回ですか! 忙しいのにすごいなぁ^^
取り入れ始めてから、医院の中で変化はありますか?
私も楽しいんだけども、どうやらスタッフも楽しみにしているみたいなんです!
以前は面談に対して「やらなくっちゃ」「何か悩み事があるのかな」とかこっちもモヤモヤしながら話を聴いていたんですが、2週間に1回だとそんなにモヤモヤが降り積もらないんですよ。
なるほど!
こっちも話を聞くのが面白いなと思うようになったし、話す側も「次は何を話そうかな?」という風にみんな楽しみにしてくれている雰囲気が伝わってくるんです。1on1を実施することによって、不満や悩みが気づかないうちに積もらなくなった感覚がありますね!
すごくいい感じですね! スタッフの方にはどのような変化がありますか?
彼らにしてみれば、思いついたことややってみたいことが2週間に1回言えるわけです。自分自身がやりたいことに加えて、自分がやりたいと思っていることだけでなくて、他のスタッフが取り組んでいることに「こういう風に話してみたい」「関わってみたい」という提案が出てくるようになりました。
主体性が出てきたんですね!
そうですね。そして私はそれを聴いて、素直に「やってみたら?」と言えるようになったんですよね。すると私との1on1だけじゃなくて、色んなところでスタッフ同士の会話が増えてきたんです!
なるほど!さっき石井さんが聴くに徹するって仰ってたじゃない?
私は、聴くことを大切にすると1on1の相手との対話量がすごく増えると感じているんですが、 石井さんはいかがですか?
対話量ですか…。
別の言い方をすると、会話のキャッチボールが増えてないですか?
あー、増えてますね! きっとキャッチボールして話してるんでしょうね。
その対話が相手にとってみると、自分が発した考えが承認されているとか背中を押してもらっていると感じられるから、行動に移せるんじゃないかと私は推測しているんです。
実際にスタッフがどう感じているのかはわからないですが、そういう風に思ってくれているのかもしれないですね。
実はさっきこの対談の前に、石井さんの医院スタッフである小倉さんと増田さんにお話を伺ったんですよ!
お二人とも1on1を始めてから、スタッフ自身が自分で考えて自走できるようになったと仰っていました。
そうなんですか!
何よりも院長や副院長との信頼関係が高まって絆が深まったし、スタッフ同士もすごく絆が強くなったって話してくれました。
それは嬉しいです^^
不思議だよね、1on1って^^
本当ですね^^
<2丁目石井歯科医院のスタッフの声:増田さん>
<2丁目石井歯科医院のスタッフの声:小倉さん>
<スタッフヒアリングの後に石井さんも合流>
風通しの良い医療現場を目指して、スタッフ育成で気をつけるべきポイントはこれ!
私、以前お聴きした、石井さんのカウンセリングの師匠のお話がすごく印象に残っているんです。
吉本先生の言葉ですね。「専門的な知識を持っていても、専門家は専門家の椅子に座り続けることは話し手の主体性を伸ばさない。専門家が専門家の椅子から降りるには、聞き手こそが自分の未熟さや不足を受け止める心を持っている必要がある」というようなことを仰っていました。
その続きも伺っていいですか?
さらに「専門家然として椅子に座っている限り、クライエントはクライエントの椅子に座り続けなければならない」というフレーズですね。
そのお話が私の中ですごくフィットしたんですね。こちらの姿勢によって相手も自分の気持ちを話してくれるんだと思うんです。
ええ。
またスタッフの方々とお話をした際に「心理的安全性」という言葉が出てきたんですよ。
そうなんですね。今、ビジネス界ですごく広まっているけど、実は医療現場が最初なんですよ。
そうなんですか!
ハーバード大学の組織行動学者であるエイミー・エドモンドソン教授の調査から、医療現場において心理的安全性が高い職場ほどミスが少なく仕事のパフォーマンスの高いということが発見されたんですよ。
私が知っているのはGoogleでした。
そう!Googleがその考え方を取り入れたんですよ^^
医療の現場って、ドクターと看護師、歯科医師と歯科衛生士のような構造があるじゃないですか。どうしてもドクターの言うことは絶対で看護師は従わざるを得ないというのがあるんです。
会社やビジネスでもそういうシーンはありますよね。
でもヒヤリハットが少ない部署はお互いに意見を言い合える組織だった、っていうのが、心理的安全性という考え方の一番最初なんです。
なるほど。
なので医療現場ですごく必要な概念だなと思って取り組んでいたんですけど、実際にそう動くのはなかなか難しいなと感じていたんです。今になって考えると、自然と1on1をやっているうちに、ヒヤリハットが少なくなって、きちんとスタッフ同士で注意をするようになっているんですよね。
スタッフ同士で注意し合えるように?それって石井さんが目指していた主体的とい言う言葉がぴったりですね。
「言いにくいことだから言わない」のではなく、「目的を果たすために発言する」という風に変わってきているのを実感しますね。医院のやりたい医療をするためだとか、チームワークを良くするため、そのためだったら言いにくいことも同僚に対して注意する、ということができるようになってきています。
まさに目指してきたチームですね!
言われた方も怒られたと感じるのではなくて、ちゃんと聴くことができる、そういう関係性の土台が1on1を始めてからできたなと感じています。
2丁目石井歯科医院さんには、結構前から研修で入らせていただいていますが、いち早く医院理念を打ち立てて、それにスタッフの皆さんが賛同して行動できていましたよね。ただ確かに自分の意見を言うということが少し弱かった印象はありました。
そうなんですよ。以前は、本当は意見を持っているんだけどもみんなの前では言いづらいという感じがありましたね。女性が多いということもあるかもしれないけど、場の雰囲気を壊したくないから言わないというのもありました。
そうかもしれませんね。
それが今では、場の雰囲気を守ってモヤモヤするくらいだったらちゃんと言ってきちんとした医療をやった方がいいとか、本当の医療をやった方がいいとか、本当のチームワークを作った方がいいという方向に変わった気がします。
素晴らしいです!スタッフ全員が仕事の目的を明確にして、その目的にみんなが向かうことができると、効率良く最大のパフォーマンスが発揮できますよね。まさにそれができるチームに変化しているんでしょうね!
そうなのかもしれないですね^^
定期的な1on1で生産性が爆上がり?上司とスタッフ間の風通しをよくする秘訣とは?
この数ヶ月、1on1を通して様々なことを体感されていますが、石井さんにとって1on1の魅力ってどのようなものですか?
1on1を取り入れてから、問題の解決がすごく早くなったなと感じています。普通はコミュニケーションを取るのに何ヶ月に1回、上司との面談があると思うと、なんとなく構えるじゃないですか。
うんうん。面談ってつい評価面談的になっちゃうんですよね。
そうそう。身構えたり、色々気にしちゃうと思うんです。それに「気になることがあるけど今回は言わないでおこう」という気持ちが出てしまうけど、1on1が2週間に1回あると我慢したり隠したりすることがないんですよね。
なるほど、ちょっとでもモヤっとしたことは共有してなるべく早く解決していくという習慣ができているんですね!
問題を溜め込まないから早いんだよね。モヤモヤが大きくならないうちに解決できるんです。
そうなんですね。今後も1on1を継続していくと思いますが、どんな可能性を感じていますか?
継続していくことによって、これから何が起きていくのかが楽しみですね^^
またうちの医院がこういう形になっていったことが、他の医院や医療機関にも広がっていくといいなと思います。
本当にそうですよね^^ 先ほど石井さんが仰っていたみたいに、やっぱり医師と看護師、歯科医師と衛生士の間には、相容れないものがある医院が多いですよね。
それもそうだし、一見すごく上手く行ってそうに見えるけど、でもやっぱり院長に元申すみたいなことってハードル高いと感じているスタッフは多いと思うんだよね。
だって経営者だもんね。
そうそう。大きい病院でない限りは、上司=経営者ですからね。上手くいってそうでいながら、どこか風通しが悪いところがあるような気がします。そういうところが1on1を通して風通し良くなっていくことによって、そこの医院がやりたい医療やチーム作りが医療現場にも広まっていくといいなと思います。
石井さんたちの今後がすごく楽しみです^^
心理的安全性が高い医療現場づくりのためにコミュニケーションを大切にしていきます
今後、歯科医療の他にも医療業界に向けて新たな取り組みを考えているんでしょうか?
ビジネス界で取り入れられているように、医療の世界にもっと1on1ミーティングが広まればいいなと思っています。
そのために必要だなと感じることはありますか?
目的を明確にしてから1on1を取り入れる必要がありますね。医療の中でも1on1という言葉は出てきますが、始め方や目指すところなどの本質を持つことがすごく大切です。これは、私自身がいっぱい失敗もしてきて、なんとなく始めちゃいけないことをすごく実感したからこそ言えることだと思いますw
石井さんの場合は、スタッフ育成のために色々なメニューを取り入れてきたので、きっと上手くいったこともあれば失敗したこともたくさんあるんですよね。
ありますよw やってみてダメだというのもあります。元々カウンセリングについてもそういう感じで、これじゃダメだなと思ってからちゃんと勉強しようと思うようになりましたからね。
だからこそ医療現場の方々の気持ちもよく分かりますよね。
そうなんです。院長たちの気持ちもすごくよく分かるんですよね。
そんな石井さんから、最後に一言お願いできますか?
清澤さんとは長い友人同士であり、お互いに人の話を聴くことがすごく好きだし、自分が関わった方が成長していってくれることが楽しいと感じるところは共通しているなと感じるんです。
本当にそうですね^^
清澤さんの1on1事業を応援したいと思っていますし、私でできることは何でも協力したいなと思っています^^
医療業界に広める時はぜひ清澤さんのお力を借りたいと思っています!
ありがとうございます!実は私の中で、石井さんは命の恩人なんですよ。
えっ! そんな、なんで?
私が心身ともに病んでいた時に、そこから這い上がれたのは石井さんの存在があったからだと思っています。
私も今回働きすぎでボロボロの時に助けてくれたのは清澤さんだったので、お互い様ですね^^
仕事をしていく中で、一人でがんばり過ぎて悩んだり、またその悩んでいる場所から抜け出し方がわからなくなっている方はすごく多いと思います。だからこそ、その方々が自分らしくいられるように1on1というツールを通して、石井さんと一緒にサポートしていきたいと考えています!
これからもよろしくお願いします^^
お互い命拾いしたもの同士、新しいことをしながら多くの方に貢献ができるといいですね^^
楽しみながら、一緒に頑張っていきましょう! 本日はありがとうございました!
ありがとうございました!
<対談のまとめ>
<対談の様子>
最後に
今回、歯科医師であり臨床心理士の石井さんに『医療現場にこそ必要な「1on1」の魅力』というテーマでお話を伺いました。
患者様やスタッフと関わり合いながら、やりたい医療の実現を目指している石井さんのお話を聴きながら、業界は違えども「愛されブランド」の考え方との共通点をひしひしと感じました。また石井さんがご自身の医院で取り組んでいる「1on1」の実体験に基づいたお話しやその効果から、組織のインナーブランディングを進める上で、「1on1」の役割は非常に大きいことや、一般企業はもちろん、医療現場にも必要なコンテンツであることを実感しました。
石井さん、貴重なお話をありがとうございました。
これからidealの「1on1プログラム」もよろしくお願いいたします!
※idealの「1on1プログラム」はこちら
idealは「愛されブランド」の土台はwell-beingな組織づくりだと考えています。今後も石井さんの協力を得ながら、ブランディングサポートを提供して参ります。”愛されブランドづくり”に関するお問い合わせもお気軽にどうぞ。