キレイのプロ Beauty Marketing対談(第37回)~“愛されブランド”づくりに欠かせない育成法 vol.3~

第37回 “愛されブランド”づくりに欠かせない育成法 vol.3 1

こんにちは。ideal きよさわです。

前回は、「“愛されブランド”づくりに欠かせない育成法 vol.2」として、「世代間のギャップを知る」というテーマでお話をしました。

それぞれの世代の背景にある社会変化や環境変化を知ることで、その世代の方々に自然と刷り込まれた価値観があることに気づかれた方も多かったのではないでしょうか。そして、さまざまな価値観、考え方の違いこそが組織の成長には欠かせないからこそ、世代間の違いをもっともっと活用していただきたいなぁと思います。

今回の「キレイのプロ」も、「愛されブランドづくりに欠かせない育成法vol.3」として、「後輩・部下の方々との信頼関係、良好な関係を築くためのスキル」の中でも、非常に効果的である一方、意外にも多くの方々が悩んでいるテーマを取り上げて参ります。

Michieさんとお話しする第3弾のテーマは、「褒める」です。

「“褒める”ことの大切さはわかっていても、いつも表面的になってしまい…実は、とっても苦手です」

実は、こちらは、読者の方からいただいたご相談内容です。
「意外!!」と思う方も多いかもしれませんが、研修でお会いする店長・管理職などの指導側の方々の中には、「後輩・部下を褒めるのが苦手」という方が非常に多いんです。また、それ以外にも「後輩・部下との信頼関係構築に悩んでいる」という方にも活用いただけるテーマだと思うので、ぜひぜひ参考にして下さい。

コラボ対談者(登場人物)

ideal 清澤美子(きよさわ)。
“愛されブランドづくり”のための商品企画、その商品を販売するスタッフ育成のコンサルティングを行なっています。「喜ばれることに喜びを…そしてその先へ」をモットーにしています。ホームページはこちらInstagramはこちら

大学卒業後、化粧品会社に入社。ヘルス&ビューティー、ファッションの企画業務に30年携わる。特にファッションではオリジナルブランドの立ち上げ、イベントの企画運営、スタッフ教育など、幅広い仕事に従事。モットーは、“商品企画も販売も、お客様視点”。お客様心理をつかむことが愛されブランドへの近道と思っています。

idealのサポーターであるMichieさんとの対談内容

「褒める」について、idealのサポーターであるMichieさんの体験談や、きよさわが担当する研修や1on1でお伝えしている内容を対談形式でまとめました。

世代別価値観を理解することから始まる関係づくり 

こんにちは。ideal 清澤です。前回の「キレイのプロ」では世代別価値観について、そして、それぞれの世代とどのように関係を作っていけば良いのかを、Michieさんとお話ししました。あらためて、世代別価値観の特徴やそれぞれの世代の方々が過ごした時代背景・社会変化を整理してみましたが、「なるほど」と思うことがとても多かったのではないでしょうか?Michieさんは、商品企画のお仕事でよく活用されていたと思いますが、後輩・部下指導に活用するという視点では、いかがでしたか?

やっぱり世代によって背景や考え方はもちろん違うんですが、あらためて「こんなに考え方って違うんだな」と気づかされて、とても勉強になりました。

私もMichieさんの体験談を聴いてとても勉強になりました。やはりお互いの価値観の違いを探るだけでなく、お互いの価値観の違いを受け入れ、尊重し、コミュニケーションを深めることが大切ですよね。

そうですよね。いつの時代も「今時の若者は…」という言葉で、ひとくくりにされてしまいがちですが、この言葉自体が世代間の溝、後輩・部下との溝を感じさせてしまうので、“世代別価値観の特徴”は1つの傾向として捉えた上で、やはり一人一人としっかり向き合うことが大切ですよね。

はい!一人一人と向き合うためには信頼関係があってこそですよね。指導者の皆さんの中には後輩・部下の方々との信頼関係、良好な関係の築き方で悩んでいる方も多いようです。そこで今回は「愛されブランドづくりに欠かせない育成法」の第3弾として、“後輩・部下の成長を促進させる承認&褒めスキル”をテーマにお話ししていきましょう!Michieさんは、後輩や部下と、良好な関係をつくるために意識していたことはありますか?

信頼関係を築く第一歩は、受け入れる姿勢から

やっぱり、仕事以外の場面でもうまくコミュニケーションを取りたいなと思っていて。最初から親しくというわけではないんですけど、自分を受け入れてもらうために、初期段階のコミュニケーションにはすごく気を使いますよね。

なるほど。「自分を受け入れる」というのは、Michieさんご自身が相手に受け入れてもらうことでもあり、同時に、部下や後輩の方をMichieさん自身が受け入れるという意味でもあるんですね。

そうですね。最初の距離をお互いに縮めるところがすごく大事で、私はそのスタートの部分にとても気を使っていました。どうやって相手とコミュニケーションを取るかは、本当に難しいところでもありましたが、一番意識していたところです。

ありがとうございます。ちなみに、何か具体的な事例ってありますか?たとえば「こんなふうに声をかけていたよ」みたいな、よく使っていたフレーズとか。

たとえば、転職してきた方に対しては、まず前の職場でどんなお仕事をされていたかを聴くようにしていました。「こんなに頑張っていたんですね」っていうふうに声をかけることで、会話のきっかけにしていたと思います。

ありがとうございます。では、いつも研修でお伝えしている内容と絡めてMichieさんの事例を分析してみますね…Michieさんが意識して行っていたことは、前職でどんな成功事例があったのかを聴いて、それを“承認”する。さらに、その成功に至るまでに、きっといろんな工夫をされていたと思うので、そういった行動にも目を向けて“承認”する、ということをされていたと思います。

そうですね。そうだと思います。

「褒める」が苦手な上司に贈る、4つの承認スキル

まさに今、スライドでもご紹介しているのですが、後輩や部下との関係づくりには、Michieさんが意識されていた「距離を縮める」ことがとても大切です。その距離を縮めるために、私が研修でよくお伝えしているのが「承認スキル」です。Michieさん、この“承認スキル”という言葉はご存じでしたか?

第37回 “愛されブランド”づくりに欠かせない育成法 vol.3 2

具体的に「承認スキル」という言葉として意識していたかはわからないですが、とにかく「褒める」ことは意識して取り組んでいました。でも、「褒める」って難しいですよね。

研修に参加される管理職の方々も、「褒めるのが苦手」と感じている方がとても多いんですよ。まさに今回は、読者の方からもご質問いただいたので“対談テーマ”としてピックアップしました。

「褒める」って、本当に難しいと思います。

どんなところが難しいと感じていましたか?

うーん、何を褒めていいのかが分からないんですよね。たとえば、成果がはっきり出たときは褒めやすいじゃないですか。売上を達成したとか、目標をクリアしたとか、そういう「結果」があるときは褒めやすいんですけど、それ以外の場面で「この人の褒めポイントは何だろう?」って探すのが難しくて。

なるほど。

あとは「褒め方」も難しいです。大げさに言うと嘘っぽくなってしまうし、心から「すごい!」と思えたときは自然に言えるんですけど、「ここは褒めたほうがいいな」って思って無理に褒めようとすると、どうしても言葉がぎこちなくなってしまうんです。しらじらしく聞こえないように褒めるのって、けっこう難しいですね。

ありがとうございます。Michieさんのお話って、多くの方の悩みがギュッと凝縮されていて、きっと多くの方に響くと思います。今のお話を伺ってあらためて思ったのが、「褒める」という行為には、その前段階として「承認」という行為があるということです。相手を受け止めて、そのことを言葉にして伝える。これは厳密に言えば「褒める」とは少し違うんですが、非常に近いものです。そして、この「承認」には4つの手法があるんです。そこを知っておくと、その後の褒め方や声かけの幅がぐっと広がると思います。

そうですね。

さきほどMichieさんもすでに実践されていた「成果承認」がそのひとつです。たとえば「今月、目標の購入率を達成できたね」とか「これ、しっかりやりきったよね」といったように、できたことを具体的に言語化して伝えると、相手は「褒められた」と感じると同時に、「認められた」とも感じられるんです。次に、「行動承認」です。成果を出すために、その人がどんな行動をしていたのかをしっかり観察して、そこに対して「いつも新製品の情報、しっかり勉強していたもんね」といったように伝える。これもとても効果的です。

確かに。

さらに、「成長承認」もあります。たとえば、「最近、お客様のライフスタイルを上手に聴き出せるようになってきたよね」など、以前できなかったことができるようになったという「成長」に注目して伝える。これも大きな励みになります。そして最後、日常ですぐ取り入れることができるのが「名前を呼ぶこと」です。意外じゃないですか?

そうですね。

たとえば、「これ、良かったよね」だけじゃなくて、「Michieさん、これすごく良かったよね」と名前をつけて呼びかけるだけで、ぐっと“認められてる感”が増しませんか?

ありますね。

すごく面白いですよね…って、面白がってる場合じゃないですね(笑)。いかがでしょう?Michieさんは、これらの“承認スキル”を使ったことはありましたか?

そうですね。無意識で使っていたこともあるかもしれません。ただ、私、あまり褒めるのが得意じゃなかったので…。今思えば「行動承認」みたいなことをもっとできたらよかったなと思いました。当時は「それくらいできて当たり前」と思っていたところがあって。そういう行動をとるのが普通、という感覚で部下や後輩をみていたので、褒める視点になっていなかったですね。

それ、“上司あるある”ですね。

そうなんです。つい厳しく見ちゃって。

あと、自分ができることは、相手もできるって思いがちだったり?!

そう、それです!

完全に“上司あるある”ですね(笑)。

今は反省しています。

いろいろ教えていただきありがとうございます。今は多くの方がSNSに慣れ親しんでいるので承認欲求が高い方が多いです。管理職の方や、部下・後輩を育成する立場の方には、こういう「承認の仕方」があるということを知っておくことが大切だと思います。そうそう。先ほど「褒めるとわざとらしくなる」というお話が出ていましたが、実は“わざとらしくならない”褒め方もあるんですよ。ご紹介してもいいですか?

ぜひ、お願いします。

心に届く言葉の力「Iメッセージ」で伝える想い

では、Michieさん、普段どんなふうに褒めていますか?よかったら、ちょっと私のことを褒めていただけますか?

清澤さんは、いつも素敵ですね。

ありがとうございます!今、Michieさんは「きよさわさんは」と“主語を私”にして褒めてくれましたよね。このようにお相手が主語になると、「Youメッセージ」と呼ばれるフレーズになるんです。でもこれって、人によっては「お世辞を言われてる?!」と思ってしまって、せっかく伝えた“褒めメッセージ”を受け取ってもらえないことがあります。

なるほど。

なので、それを避ける方法として「Iメッセージ」という伝え方があります。ご存知でしたか?

いいえ、初めてです。

では、さっきのMichieさんの褒め言葉を、私が「Iメッセージ」で言い換えてみますね。「Michieさん、いつも明るい笑顔で私とお話ししてくださるので、本当に素敵だなって思っているんです。Michieさんの笑顔は、きっと今のお仕事でも、周りの方々を明るく前向きな気持ちにさせていると思います。私自身も、こうして対談できるのを毎回とても楽しみにしているんですよ。」

第37回 “愛されブランド”づくりに欠かせない育成法 vol.3 3

わぁ、褒め方がすごく上手ですね。

いかがでしたか?

なんか嬉しかったです。

「評価された」っていうより、「ちゃんと見てもらえている」って感じたのではないでしょうか?

そうですね。細かく見てくれているんだなって思いました。言い方が具体的だったのも良かったです。

ありがとうございます。そうなんですよ。一般的な「Iメッセージ」は、“主語を私”にして伝える方法が紹介されています。ただ、“主語を私”にするだけでは、相手には響かないんです。実は、いろんな企業の方々にもこちらの「Iメッセージ」のスキルをお伝えしているのですが、たとえば今のように“褒めメッセージ”を事例として伝えると、すごく笑顔で「あらためてそんな風に言われると、嬉しいですね!」と仰っていただけるんですよ。あとは、「何をしたから良いのか」が具体的に伝わって、すごく納得感があるという方もいらっしゃいます。他には、「上から目線じゃなくて、自然に受け取れる」と言っていただけることも多いです。

上から目線?

はい。「Youメッセージ」だと、どうしても評価されているように感じてしまうので、「なんであなたにそんなこと言われなきゃいけないの?」と、逆に反発を感じさせることがあります。でも、この「Iメッセージ」であれば、「まず相手の行動(事実)を伝えて」「それによってどんな影響があったか」を伝えたうえで、「自分の感じた感情」を伝えるので、「これはあくまで私が感じたことなんですよ」という形で、相手も自然に受け取ってくれるんです。

なるほど。行動・影響・感情、この3つがポイントなんですね。頭の中で整理できていれば、具体的な事例にもつながりますね。

はい、このフレームワークを使うと、最終的に「感情」を伝えるところで主語が「私」になるんです。つまり、「私はこう思う」「私はこう感じた」というふうに、主語が自分になる。もちろん最初は、たとえば「Michieさんがこういう行動をした」というように、Michieさんが主語になる場面もあります。でも、その行動によって「こんな影響があって」、それを受けて「私はこう感じている」という形で締めくくることで、全体のメッセージが「私」が主語になる“Iメッセージ”になるんです。これが私がお伝えしている「Iメッセージ」の基本的な手法です。

なるほど。基本的な手法というと、応用編もあるんですか?

はい!さらに、「Iメッセージ」以上に効果的な褒めスキルもあるんですが、興味ありますか?

あります!

第37回 “愛されブランド”づくりに欠かせない育成法 vol.3 4

では、“褒めフレーズ”の応用編をお伝えしますね。私は、NLP(神経言語プログラミング)という心理学をずっと学んでいるので、その中の「ニューロ・ロジカル・レベル」という考え方を活用した手法です。これは、人の意識は6つの階層でできているという理論なんですね。この6段階を理解してもらうと、より深いコミュニケーションがとれるようになります。

マズローの法則と似たような理論なんですが、マズローの法則は、人間の欲求を生理的欲求・安全欲求・社会的欲求・承認欲求・自己実現欲求の5つの段階に分類した理論です。ニューロ・ロジカル・レベルはさらに、「自分が社会にどのように貢献したいか」「自分はどのようなミッションを果たすのか」といった、より高次の意識レベルにまで踏み込んでいます。Michieさんは、仕事をするうえで大切にしていることってどのようなことですか?

「会社の役に立つこと」とか、そういうことかな?

ありがとうございます。他に何か大切にしていたことはありますか?

あとは「自分自身の成長」でしょうか。

自分自身の成長を大切にしている理由は、どのようなことですか?

仕事を通じていろんな経験を積むことで、自分の能力も上がって、より良い仕事ができるようになると思っていました。その結果、会社だけでなく社会への貢献度も上がるので。

なるほど。ありがとうございます。今、Michieさんの価値観や自己認識、そして社会貢献への想いなどを、ほんの1〜2分でお聴きしたわけですが、それをもとに「Iメッセージ」で褒めてみますね。

はい。

Michieさんって、いつも明るく笑顔でたくさんの方と接していらっしゃいますよね。私、こうして対談をご一緒していると、いつも思うことがあるんです。その明るい雰囲気が、相手にとって話しやすい空気を作ってくれているな、と。きっとMichieさんは、相手の成長を願いながら、ご自身も成長していきたいという気持ち、そして「誰かの役に立ちたい」という思いを持って、良い関係性を築いていらっしゃるんだろうなと感じています。

ありがとうございます。すごいですね。そんなふうに褒められたこと、今までないです。びっくりしました。

さっきは行動にフォーカスした褒め方をしていましたが、今回はMichieさんの価値観や、社会貢献への想い、何よりもMichieさんが大切にされている「誰かの役に立ちたい」という想いの部分にも触れて、「Iメッセージ」でお伝えしました。いかがでしょう。どのような気づきがありましたか?

はい、やっぱり行動だけを褒められても、少し浅く感じてしまうところがあるんですけど、「誰かのために役に立っている」って言われると、人ってすごく嬉しいものですね。

ありがとうございます。

「誰かの役に立つ」っていうのは、自分にとって本当に大事なキーワードだなとあらためて感じました。

そうですよね!「誰かのために役に立っている」という想いは、Michieさんにとって仕事をする上でとても大切なミッションなんだなぁと私も感じました。この「ニューロ・ロジカル・レベル」という考え方には6つの段階があるんですが、上位のレベルにフォーカスしてメッセージを伝えると、それより下のレベルのことはもうあまり気にならないですよね。

本当にそうですね。

行動がどうこうというよりも、「どれだけ人の役に立っているか」を重視されているMichieさんには、そこに焦点を当ててメッセージを伝えることで、より深い関係性が築けるし、「もっと一緒に仕事したいな」と思っていただけるようになるんですよね。

すばらしいです。面接とかでこんなふうに言われたら、すごく嬉しいですね。

ですよね。面接にももちろん使えますし、日々の後輩・部下との関係性でも有効です。以前もお伝えしましたが、OJTの指導では「教える → 見せる → やらせる → 評価する」というステップがあり、評価のタイミングでは必ず「褒める」または「叱る」が入ってきます。その際に「Iメッセージ」を使って褒めたり、相手の価値観や貢献意識に沿った内容で伝えると、モチベーションも上がるんですよ。1つアドバイスを加えるとしたら、「ニューロ・ロジカル・レベル」を活用したメッセージを伝えるためには、日頃から後輩・部下の方々がどのようなことを大切にして仕事をしているのか、どのような価値観を持っているのか知ろうとする姿勢は大切だと思います。Michieさん、いかがですか?活用できそうでしょうか?

第37回 “愛されブランド”づくりに欠かせない育成法 vol.3 5

はい。でも、この「Iメッセージ」を組み立てるのは少し練習が必要かもしれませんね。

本当ですか?じゃあ、ここでちょっと試してみませんか?「Iメッセージ」を使って、私のことを褒めてみてください。

えっ…(笑)

意外とできちゃいますよ。私の行動に対して、それがどんな影響を与えていて、Michieさんがどう感じているかを伝えてくださればOKです。

なるほど。きよさわさんは、いつも明るくて優しい話し方をされるので、とても接しやすいです。講師としても、きっとその明るさで受講者の方が気持ちよく学べているんだろうなと思います。私は、そんなきよさわさんとお話しするのがとても楽しくて、一緒にお仕事ができて嬉しいと感じています。

できたー!素晴らしい!そして、嬉しいです!どうでしたか?意外と、このフレームを活用すればできるでしょう?

そうですね。このフレームが頭に入っていればできると思います。

そうそう。ぜひこのフレームを頭に入れて活用していただきたいです。最後の感情の部分は、「いつもありがとう」と伝えるだけでもOKですよ。感謝の言葉って、本当に大切だと思います。特に、近い関係の方ならなおさらです。

なるほど。

それだけでも、上司と部下の関係性ってぐっと良くなると思います。先ほどMichieさんが話していた「コミュニケーションの量や質」も、自然と深まっていくはずです。ちなみに、「Iメッセージ」は褒める時だけでなく、叱るときにも使えるんですが、バランスとしては「褒め:叱る=3:1」が理想です。もちろん叱る場面でも「Iメッセージ」を使って伝えれば、相手の方も受け取りやすいですよ。

第37回 “愛されブランド”づくりに欠かせない育成法 vol.3 6

いいですね、「Iメッセージ」。私も活用します!

ぜひ活用して下さい!

部下育成だけじゃない!接客にも効く承認&褒めスキル

きよさわさん、今回、紹介していただいた「承認スキル」と「褒めスキル」って、後輩・部下指導だけじゃなくて、接客にも活用できますよね!

すごい!Michieさん、鋭いですね。まさにその通りなんですよ!今回ご紹介した「承認スキル」や「褒めスキル」は、実はマネジメント層の方々に向けて、部下指導の一環としてお伝えしているものなんですが、接客の指導の際にも活用しているんです。お客様との関係を短時間で築くには、「承認スキル」や「褒めのスキル」がとても有効なんですよね。Michieさんも、販売スタッフの方から承認されたり、褒められたりした経験が多いんじゃないですか?

そうですね。だいたいお店に入ると、必ず何かしら褒めてくれますよね。

そうですよね。その褒め方がわざとらしくなくて、Michieさんが自然に受け取れるような言い方だった時って、きっとそのお店で購入していることが多いんじゃないかなと思うんですが、いかがですか?

確かに、そうだと思います。

やっぱりそうですよね。それでは次回は、この「承認スキル」や「褒めスキル」を接客に活かすとどうなるか、2人で一緒に話してみましょうか?

はい。楽しみにしています。

Michieさん、素敵なご提案をありがとうございます。では、来月もまたよろしくお願いいたします。

こちらこそ、よろしくお願いします。ありがとうございました。

<対談のまとめ>

最後に

今回、idealのサポーターであるMichieさんと『愛されブランドのチームづくりに欠かせない育成法』の第3弾として、「褒める」についてお話ししました。

まさに読者の方からも、「“褒める”ことの大切さはわかっていても、いつも表面的になってしまい…実は、とっても苦手です」というご相談もいただいていたので、具体的な事例を交えながらご紹介しました。いかがでしょう。“承認メッセージ”や“褒めメッセージ”の作り方は、イメージしていただけましたか?

講師の仕事をしていて気づいたことは、指導者の方々は後輩や部下に対して「褒める」「叱る」が日常的な仕事でありながら、意外にも「褒める」「叱る」が“苦手”と感じている方が非常に多いことです。実は、この「褒める」「叱る」は、伝え方次第で、後輩や部下の方々のモチベーションを上げることもできますが、間違ってしまうと下げてしまうことにも繋がる…重要なスキルです。だからこそ、悩む方が多いのだと思います。

もし、現在、「褒める」「叱る」に悩んでいらっしゃる方が、こちらの記事を読んでくださっていれば、ぜひぜひ今回お伝えしているスキルを、とりあえず1回お試しください!!
今回、お伝えした内容は、これまで研修を受講された方々やコンサル先の皆様が、すでにたくさんの成功事例を作ってくださっているスキルなので、自信を持っておすすめいたします!!(笑)

来月の「キレイのプロ」では、今回、ご紹介した“承認&褒めスキル“について、Michieさんから、「接客時にも活用できますよね!」という嬉しい提案をいただいたので、「もしも最強の“承認&褒めスキル”を接客時に活用したら?!」というテーマで、Michieさんと対談いたします。ぜひ来月も楽しみにしていて下さい。

idealは美容業界・ファッション業界の企業様、エステサロンの皆様の“愛されブランドづくり”のために、今後もMichieさんの協力を得ながら、ブランディングサポートを提供していきたいと考えています。“愛されブランドづくり”に関するご相談、ご質問があれば、ぜひ下記よりお問合せ下さい。