こんにちは。ideal きよさわです。
Beauty marketing対談では、ideal のパートナーである“キレイのプロ”をお招きして
ビューティー業界のお仕事内容や愛されブランドづくりの秘訣をご紹介します。
今月の “キレイのプロ”は、パッケージ&グラフィックデザイナーとして活躍されているハンドファスト 長瀬さんです。
長瀬さんは株式会社ポーラのインハウスデザイナーとして経験を積んだ後、現在所属しているデザイン事務所であるハンドファストさんで、化粧品だけにとどまらず、食品、ドリンク、トイレタリー製品など幅広いアイテムのパッケージ&グラフィックデザインに携わっている方です。「より良いデザインはより良いコミュニケーションから」をモットーに、ブランドの想いを具現化し、ユーザーの方々に共感されるようデザインを通してブランドをサポートされています。
今回は、市場環境が大きく変化する化粧品業界の中で、デザインが担う役割や化粧品パッケージのトレンドについてお話をお伺いしました。
「化粧品のパッケージ開発の流れについて知りたい」「ブランド監修ができるデザイナーを探している」「化粧品パッケージのトレンドについて知りたい」「パッケージデザイナーの仕事を知りたい」「化粧品事業に新規参入したい」という方に、ぜひご覧いただきたい内容です。
コラボ対談者(登場人物)
ideal 清澤美子(きよさわ)。
“愛されブランドづくり”のための商品企画、その商品を販売するスタッフ育成のコンサルティングを行なっています。「喜ばれることに喜びを…そしてその先へ」をモットーにしています。ホームページはこちら。Instagramはこちら。
ハンドファスト パッケージ&グラフィックデザイナー 長瀬さん。
「より良いデザインはより良いコミュニケーションから」をモットーにパッケージデザイン開発からビジュアル展開、監修など幅広くブランドづくりに携わっています。ホームページはこちら。
化粧品業界でパッケージ&グラフィックデザイナーをしている長瀬さんとの対談内容
パッケージ&グラフィックデザイナーの長瀬さんとの対談内容を記事にまとめました。
デザインの力で商品開発の川上からコンサルティング!
今回のキレイのプロは、化粧品や食品のパッケージやボトルのデザインを手がけているパッケージ&グラフィックデザイナーの⻑瀬さんをお迎えいたしました。⻑瀬さん、自己紹介をお願いいたします。
長瀬と申します。現在ハンドファストというデザイン事務所に所属しています。
主に化粧品や食品などのパッケージデザインの開発と、それに携わるディレクションを行っています。他にはグラフィック全般とブランド監修などの業務も携わっています。
ハンドファストさんは、本当に幅広いお仕事をされているんですよね。いわゆるデザインでブランディングをされている会社ですよね。
はい^^
長年、デザインを通してクライアント様のブランディング活動をサポートされていますが、長瀬さんとハンドファストさんがモットーとされていることを教えていただけますか?
「より良いデザインはより良いコミュニケーションから」をモットーに、ブランドの想いを具現化し、ユーザーの方々に共感されるデザインを心がけています。商品パッケージの開発を軸に、そこから派生するビジュアルの展開や、ブランドデザインの監修などに携わってきました。
デザインを点で捉えるのではなく、企画段階、そして容器設計からグラフィックまでストーリー性を大切にされているんですね。今回は、なぜストーリー性を大切にされているのか…その背景や、今求められているデザインとはどのようなデザインなのか…化粧品パッケージのトレンドについて伺いたいと思います^^
よろしくお願いいたします。
<ハンドファストさんのお仕事>
他社と一味違う化粧品メーカーで培った、驚きのデザイン力とは?
ハンドファストさんは、時代に合わせたデザインのお仕事を幅広く展開されていますが、御社の根幹を教えていただけますか?
実は先代の社長と今の社長、そして私は3人ともポーラ化粧品(現 ポーラ)のデザイン研究所出身なんですよ。
現社長がポーラ出身なのは存じ上げていましたが、先代の社長もポーラ化粧品(現 ポーラ)出身だったんですか!
長瀬さんと私はポーラ同期なんですよね^^
ええ、そうですね。
私、以前、他のパッケージデザイナーさんから「ポーラのデザイン企画室の仕事は他社とは違う」と聴いたことがあるんですが、どのような違いがあるんですか?
そうですね。僕の在籍時から変わったところや継続されているところなどあると思いますが、3つほど特徴があったと思います。
まず1つ目は何ですか?
1つ目は、化粧品やギフト、食品、記念品などオールジャンルの仕事に携わってきたという点です。限られた人数のデザイナーがジャンルの別け隔てなく商品の制作に携わっていました。
確かに!
私たちが在籍していた時、取り扱っていた商品は本当に幅広かったですね。現在、幅広い業界のクライアント様のお仕事に対応できているというのは、そこに根幹があるんですね。
2つ目は、販路の幅広さです。ご存じのようにポーラ化粧品(現 ポーラ)は訪問販売、百貨店、通販、量販店、サロン向けと、販売チャネルが幅広いですよね。在籍中からさまざまな販売チャネルの性格に適したデザインが求められてきました。今となれば、あの時の経験が強みのひとつになっているのかな。
販売チャネルが違うということは、デザインの方向性や考え方が全く変わりますよね。何よりもクライアント様に求められることが全く異なるので、通常は得意チャネルを設定するデザイン事務所さんが多いと思いますが…ハンドファストさんは、様々な販売チャネルに対応されていますものね!なるほど〜!!納得です。
では3つ目の違いとはどのような違いですか?
3つ目はデザイン業務の範囲の広さです。スケッチから始まり成形品ができるまで全て携わっていました。
全て、というと具体的にどんな工程があるんでしょうか?
まずはスケッチを作成してからの図面作成、次に手削りのモデルで立体確認をします。その後、メーカーさんと一緒に詳細な設計を詰め、素材選びや成形方法、加飾、構造などなど事細かにチェックしていきます。ものづくりに関わる全般において携わっていて「デザインを1から100まで」と自分たちでよく言っていました^^
「デザインを1から100まで」ですか!
確かに、金型のチェックまでとなると1から100までですね。全ての仕事が流れで繋がっていたんですね!
そうですね^^
今、お話を伺うと、ものづくりの中にストーリー性を感じました。このストーリー性を創り出すには、相当な話し合いがあったんじゃないですか?
インハウスのデザイナーなので、関連部署とはかなり密に連携ができていたと思います。商品企画開発の部署とは本当によく話し合いをしましたね。
そうですよね。関連部署としっかりとコミュニケーションをとっていかなければ、想いを具現化できないですよね。
メーカーの想いを形にするデザインには○○が必要不可欠!
長年化粧品業界でデザインに携わる中で、どのようなことを大切にされているんですか?
デザイン開発ではつい外観の色・カタチ造りが先行しがちですが、デザインを進める前のコミュニケーションがすごく大事な要素だと捉えています。
例えば、今は商品ごとペルソナもすごく多様化して、ユーザーの趣向も昔と比べ相当変化してきていると思います。そういったところを理解するうえでも、デザインを始める前のコミュニケーションがすごく大事だと思っています。
デザインを始める前のコミュニケーションですか!
なるほど。企画段階の過程もデザインで“見える化”するためにコミュニケーションを大切にされているんですね。お客様の手元に商品が届くまでストーリーが続いているように感じます。
「デザインは川上から」ということをよく言うんですが、デザイナーに企画が下りてくる前段階も、市場分析や自分たちのブランディングに沿った考えが練られています。まずは僕たちもそこを理解して同じ目線に立たないと、伝えたいことをちゃんとユーザーの方々に届けられないと考えています。
なるほど〜!
同じ目線に立ってデザイン開発に携わっているハンドファストさんは、ブランド担当者の方々にとって頼もしいパートナーでしょうね!
そう思っていただけたら嬉しいです。
最近、化粧品業界では商品開発期間の時間の取り方に変化があるようですが、デザイン開発の時間は以前に比べて短縮されていますか?
そうですね。恐らく企画の段階で、市場やユーザーの方々の思考などを分析する時間がすごく長くとられていると思います。デザイン開発全体の時間軸の流れとしては、分析に時間が割かれているので、デザインに割かれる時間が相対的に短くなったと実感しています。
企画がスタートしてから上市するまでの期間は決まっていますもんね。その中の時間配分が変わってきているということですね。
ええ、そうなんですよ。
そのような状況でもブランド担当者の想いをデザインに反映してお客様にお届けしなければいけないと思います。工夫されていることはありますか?
インハウスの頃は社内で密に連携や情報が取れていたんですが、独立したデザイン事務所という立場では、企画の上流から携われるチャンスはなかなかないんですよ。
そうかもしれませんね。
だから、クライアント様には「企画の趣旨を最初から理解することが大事なんだ」と伝え、情報を共有していただく場を作っていただくようお伝えしています。そうすることで早期の提案や早期の検証、問題解決に繋がることもあるんです。最終的にアウトプットのクオリティを高められるということになれば、ひいてはブランド価値を上げられると考えているので、そういう理想を持って取り組んでいます。
そういえば以前、コンセプト開発の段階から長瀬さんとご一緒することが何度かありました。企画段階からクライアント様の希望や意向が分かっていれば、お互いにアイデアを出し合うことができますもんね。
ありましたね^^
あと、気付きは色んな所にあると思うので、情報収集も非常に大切にしていますね。
情報収集、大切ですよね^^
特に、見せるためのテクニックというのも以前と比べると多様化してきています。一つのデザインの流行だけではなくて、ジャンルを超えたデザインの流れというのが当然あるので、世の中の流れやトレンドの情報収集を常日頃から心がけています。
そうですよね!
実は私も、仕事をしていく中で時流を掴むことがすごく大切だと思っています。今は販売スタッフの方々に向けた研修に多く携わっていますが、これだけ社会が大きく変化すると、過去のやり方が通用しなくなります。
そうですね。
現状の社会の流れがこうなっているからこういうことが大切なんだ、ということを販売スタッフの方々に伝えています。
流れを読んで適応することは非常に大切ですよね^^
今までの市場とはガラッと変わった!最新のユーザー思考はコレ!
先ほど、時流のお話が出ましたが、化粧品業界のパッケージは、SNSの発展に伴い、相当変化していると思います。最近のデザイン傾向について伺えますか?すごく興味があったんです!
ありがとうございます。最近のデザインの傾向として「二極化」してきているところがあると思います。
二極化ですか。
以前から「女性らしさ・男性らしさ」という性別の主張が強いものは多かったんですが、そういった商品が生き残りつつも、今は比較的シンプルなグラフィックで性別を超えたユニセックスなイメージの商品が増えてきている傾向があります。
確かにすごく増えていますよね!
ユニセックスな商品自体も増えているし、CMやポスターも相当変わってきていますよね。
女性向け化粧品のCMに男性タレントが出てきたり、逆のパターンがあったりしますね。また、イメージや雰囲気作りが柔らかくなってきています。特に男性向け化粧品で最近増えてきたと思います。
なるほど。今では商品企画の手法も変化していて、企業もSNSで情報収集しているという話を聞きますが、その代表的な商品はありますか?
例えば、私たちの事務所でお手伝いをさせていただいている、ロート製薬さんの「リグロ」という発毛剤ですね。
リニューアル前のパッケージは黒を基調としていて、男性らしさが際立っているように感じます。
最初のパッケージでは「毛を生やしたい」という根源的な悩みの象徴の「髪の毛」のモチーフと、ゴールドや黒という色を基調にすることで男性側が強く共感するだろうという分析がありました。
なるほど。
ところが実際にふたを開けてみると、「毛を生やしたい」とか「薄毛」に悩んでいる男性は実はもっと若年層からスタートしているということがわかったんですよ。
そうなんですね!
そうすると、自分の父親世代やおじさん世代が使っているようなゴールドや黒のイメージでは手を出しにくいんです。そこで、もっと若い世代が手に取りやすい真逆のすっきりしたデザインにしていこうということで、白を基調としたデザインにしていきました。
改良後の商品パッケージ、全然印象が違いますね!
おそらくぱっと見ではこれが発毛剤には見えにくいと思うんですよ^^
見えないです!
<ロート製薬様の「リグロ」のパッケージ>
こういう傾向が最近いろんなところで出てきているなぁと実感しています。
実際にSNSなどで生活者の情報収集をして、データ化したり実際に聞いていかないと今の若者たちの思考って掴めないですね。
そうですね。今はいかにユーザーの方々に共感してもらえるかが重視されていますね。「選ばせる商品」から「選んでもらう商品」という方向にイメージをシフトしている傾向が見受けられます。
なるほど!
昔はグイグイ攻めるような販促方法が多かったですよね。メインキャラクターを立てて手に取らせる、宣伝や広告でもまずは商品を理解させて次はいかに手に取らせるか、というようなことを考えて作っていたと思います。
そうですよね!
実は、前回コピーライターの夜久さんと対談させていただいたんですが(第5回対談記事)、夜久さんも同じことを仰っていました。生活者の方に選んでいただくためにはどうすればいいのか、という発想に変わってきているとのことでした。
共感性の力を駆使してSNSでブレイクした商品づくりの秘密!
ユーザーの共感を活かした面白い例がもう一つあります。若い女性ユーザーさんが買った商品をSNSを通じて発信して広める傾向が増えてきてます。
「この商品可愛いでしょ」「ユニークでしょ」という風に自分から発信していくということですね。
これはロート製薬さんのスキンアクアという商品なんですが、不思議の国のアリスのコラボ商品になっています。アリスと言えば鏡ということで、鏡のように反転したグラフィックにしてあります。
(*注:「アリス限定デザイン」は現在、販売していません)
すごいです!
鏡のコンセプトをデザインに活かしているんですね!
そうです!
これは鏡越しに商品と一緒に写真を撮ったとき正しい向きに映るグラフィックなんです。
SNSに投稿する時に初めてそれがちゃんと映るようにしてあるんですね。すごく面白いですね!
その世代の方々の趣味や嗜好をしっかりと探っていないとできないですよね。
これは市場に投下したときもすごくハマったようで、SNS上で実際にそういう投稿が多くあったという話をお聞きしました。
そうですよね。共感が共感を呼ぶという感じでしょうね。
はい。最近の傾向として、商品を間に立たせたコミュニケーションというのがすごく面白いなと思います。別のパターンも紹介しますね。こちらもアリスのコラボですが、正面から見るとキャラクターの顔全体をすごくひずませたグラフィックになっています。
本当ですね、アリスの顔や文字の角度が曲がったり歪んで見えますね。
ですが、少し角度を変えてカメラで撮ってみると、ちゃんとしたアリスに写るようになっているんです。
(*注:「アリス限定デザイン」は現在、販売していません)
なるほど!
こちらもカメラで撮ってみて初めてデザインが完成するんですね!
そしてこのひずませた角度というのも、商品を自分の横に写した時にアリスがちょうど自分に向くような角度になっているんですよ。
面白いです!
パッケージにそういった楽しみ方の説明もあって、色んな方が商品に興味を持ってくれましたし、実際に写して楽しんでくれたそうです。
Instagramなどで投稿するにあたっても、ユーザーの方がどこに共感したかということを写真やメッセージで伝えているんでしょうね。
そうですね。恐らく今後も商品の広まり方として、個人の発信に共感した友人たち同士の拡散や、有名な人たちを軸にして広がっていくという傾向がますます増えていくんじゃないかなと思います。
SNSをうまく活用した「BTS戦略」に近いなと思いますね。ユーザーの方々が、これからますます商品をコミュニケーションツールとして発信するからこそ、デザインの役割が重要となりますね!
知らなかった!パッケージデザインにおけるSDGsの取り組み
最近では自然や環境に配慮した動きが活発になってきていますが、パッケージに関してはどのような動きがあるんですか?
エコに関するパッケージの取組みはかなり進んではいますが、最近はもっと一般の人に伝わりやすい形で企業側が発信するという傾向が見られるようになってきました。
具体的にどのような傾向があるんですか?
最近はパッケージに使用している素材も環境に配慮したものが出てきています。生分解性樹脂だったり、森林伐採を少なくする紙だったりとか。「環境に配慮した素材を使っている」という表示も増えてきましたね。
なるほど。
環境への取り組みを具体的に伝える表示が増えてきたように思います。例えば、「プラスチックをやめて紙にしましょう」ということではなくて、「ではその紙はどういう紙なのか」「どのように作られているのか」までをユーザーさんに伝えるようになってきたと感じています。
単にエコということではなく、素材選びを通して社会貢献していることを発信できるよう求められているんですね。ということは、長瀬さんたちはそういう事情にも詳しくないと、クライアント様のご要望にお応えできないですよね。
そうですね。なのでデザインのプレゼンにパッケージの素材選びから提案することもありますね。クライアント様がその先のお客様にアピールできるような素材を探すことも心掛けています。
すごいですね…!
あとはコロナ禍を経て相当EC化の動きが進んでいると思うんですが、そこでも何か変化を感じますか?
ECで届けられる商品って、ポストインできる事はすごく大事なところですよね。パッケージが郵便受けに入らないと不便じゃないですか。在宅しているかいないかに関わらず。
すごく分かります。その時間にいないといけないというのは、面倒ですよねww
通販化粧品のトライアル品とかは以前から小型・小容量のボトルなどを採用していました。それが今ではそこそこの容量のボトルもコンパクトになってきています。
なるほど、そうなんですね。
輸送コストも抑えられるメリットも有り、すごく平べったいボトルや超軽量のボトルなども開発されているんですよ。
時代の背景を汲んだ容器デザインになっているんですね。
あと、リフィル販売というものもメリットが大きいですね。本体はそのままに中身だけ入れ替える「エコロジー」の側面が強調されますが、もうひとつ、本製品にくらべ商品コストも相当抑えられます。これは販売側にとってもユーザー側にとってもすごくメリットがあると思うんです。
確かに双方にとってメリットがありますね^^
これが継続販売にも繋がるという好循環を考えると、これからはリフィルはよりEC販路を意識した対応が求められて、付け替え・入れ替えの形態なども今後さらに幅広くなっていくと思います。
すごく勉強になります!!
デザイナーならではの着眼点でパッケージに命を吹き込む!
デザインというのは、時流に合わせた対応力も問われると思うんですが、化粧品業界って薬機法への対応がすごく求められると思うのです。パッケージデザインを行う上で、薬機法を意識する場面はありますか?
そうですね…。パッケージに載せるフレーズについてデザイナーから提案することもたまにあります。美容業界に長くいると、使える言葉と使えない言葉が少しずつ分かってくるということもあります。
デザイナー目線からの提案ですか。具体的にどういう提案をするんですか?
商品の大きさが決まると、文字が書けるスペースも決まってくるじゃないですか。そこで、何文字くらいのものがデザインとして綺麗に見えるか、伝わりやすいかの両方を意識します。企画の方たちが考えたキャッチコピーだけでなく、そういう観点を踏まえてこちらから提案することもあります。
なるほど!
確かにどれだけいいコピーを考えてもパッケージ上で綺麗に見えなければ伝わらないですよね!
言葉を削って分かりやすく伝えるという部分では、パッケージデザインもコピーライティングもすごく似ているなと感じますね。
まさに“デザインを通してブランディングする”ですね!
化粧品関係は薬機法を理解している方とお仕事ができるかどうかってすごく大きいので、ハンドファストさんはそういう意味でもすごく心強いです^^
そういっていただけると嬉しいです^^
薬機法は年々厳しくなって、解釈も変わったりと、難しいですよね。
去年は使えた言葉なのに今年は使えないこともありますからね。
薬機法が「今使っていい言葉ってこういうものだよ」の意図とかニュアンスがわかってきたり…。
頼もしいです!
コミュニケーションの力で必要な人に必要なものを届けたいです
今後はどのようなお仕事をしていきたいですか?
商品を作り出すブランドの想いを柔軟に、イメージ豊かに表現できるデザインを目指していきたいなと思っています。デザインはコミュニケーションのツールとも言えると思うんですよ。
“デザインはコミュニケーションのツール”ですか!?
はい。ツールの使い方でモノの伝わり方は様々、パッケージの役割も様々に変えられるので、まさにブランドとお客様の橋渡しをする重要な役割だと思うんです。だから今後もデザインを通じて企業の方はもちろん、ユーザーの方とのコミュニケーションを大切にしていきたいです。
「デザインはコミュニケーションツール」すごく刺さりました。ブランド担当者の方が持っている「この商品ではこういう想いをお客様に伝えたいんだ」「だからパッケージではこういう想いを発信してもらいたいんだ」という核の部分が、デザインで“見える化”できると、その先のお客様にも共感していただきやすくなりますよね。まさにデザインは企業の想いとユーザーさんの想いを繋げる大切な役割を果たしていますね。
今後もデザインを通して想いの具現化に取り組んでいければと思っています^^
本日はすごく興味深いお話をたくさん伺えて、本当に充実した時間になりました^^
ありがとうございました!
こちらこそありがとうございました^^
<対談まとめ>
<対談の様子>
最後に
今回、パッケージ&グラフィックデザイナーの長瀬さんに、デザインが担う役割や化粧品パッケージのトレンドについてお伺いしました。
“デザインはコミュニケーションツール”という長瀬さんの想いを伺って、“パッケージデザインを通して想いを具現化することの大切さ”を再確認させていただきました。また、長年、化粧品業界でデザインのお仕事に携わってきたからこそわかる“時代に求められるデザイン”…。また、“今、求められているデザイン”の理由を知ることで、今後、どのようなことが求められるのかも推測できるお話で、本当に勉強になりました。
長瀬さん、ありがとうございました。
idealは美容業界・ファッション業界の企業様、エステサロンの皆様の“愛されブランドづくり”のために、今後も長瀬さんの協力を得ながら、ブランディングサポートを提供していきたいと考えています。“愛されブランドづくり”に関するご相談、ご質問があれば、ぜひこちらよりお問合せ下さい。