こんにちは。ideal きよさわです。
Beauty marketing対談では、ideal のパートナーである“キレイのプロ”をお招きしてビューティ業界のお仕事内容や愛されブランドづくりに役立てていただける秘訣をご紹介しています。
今回の“キレイのプロ”は、「イベント」という領域で人と人、人と企業、人とコトを繋ぐ・結ぶことを使命として、企画・制作から現場運営までトータルプロデュースを行っている株式会社ランドマークス 営業企画本部ディレクター村岡 由希子さんをお招きして、「これからのイベントに求められること」というテーマで、お話を伺いました。
前回までの辻本さんとの対談では、日常の業務の中における「集客」で押さえるべきポイントを伺ったので、今回の対談では、特別に開催される「集客イベント」に焦点をあてて企画、実施する時に役立てていただけるポイントを伺って参ります。
「メーカー企業のPRや広報部門を担当している方」「イベントを企画して欲しいと言われていて何から手を付けたら良いか分からない方」「イベントの成果がなかなか出ていない方」という方にぜひご覧いただきたい内容です。
目次
コラボ対談者(登場人物)
ideal 清澤美子(きよさわ)。
“愛されブランドづくり”のための商品企画、その商品を販売するスタッフ育成のコンサルティングを行なっています。「喜ばれることに喜びを…そしてその先へ」をモットーにしています。ホームページはこちら。Instagramはこちら。
株式会社ランドマークス 営業企画本部ディレクター
村岡 由希子さん
「イベント」という領域で人と人、人と企業、人とコトを繋ぐ・結ぶことを使命として、企画・制作から現場運営までトータルプロデュースを行っています。ホームページはこちら。
イベント企画プロデューサー村岡さんとの対談内容
「イベント」という領域で人と人、人と企業、人とコトを繋ぐ・結ぶことを使命として、企画・制作から現場運営までトータルプロデュースを行っている株式会社ランドマークス 営業企画本部ディレクター村岡さんとの対談内容を記事にまとめました。
イベント業界のオールラウンダーによる幅広いプロデュース
前回までは集客のためのストーリー作りについてお伝えしました。今回のキレイのプロは、イベント開催のプロである 株式会社ランドマークス 村岡由希子さんをお迎えして、多くのお客様に喜んでいただける、そして、企業の皆様には自社で設定した目的を達成するためのイベント企画や実施のポイントを伺います。
以前、化粧品ブランドのイベントでお世話になった方です。村岡さん、自己紹介をお願いいたします。
よろしくお願いします。株式会社ランドマークスの村岡由希子です。私は様々な企業様のイベントの企画から制作、現場の運営までトータルでプロデュースをしています。本日はどうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いいたします。村岡さんと初めてお会いしたのが去年でしたよね。
はい。
その時、村岡さんのお仕事のバリエーションがすご〜く幅広いと感じました。
そうなんです。イベントって人によって想像するものが違い、得体の知れない何かだと私は今でも思っています^^
ですよね。人によってイメージするものが全く異なりますよね。
はい、そうなんです。
私、あらためて御社のホームページを拝見いたしました。ランドマークスさんは新製品発表会、セールスプロモーション、展示会、ポップアップイベントなど様々なイベントの企画、運営をトータルプロデュースされていらっしゃいますよね。まずはランドマークスさんについてもう少し教えていただけますか?
ありがとうございます。弊社は日本全国、海外を含め、ありとあらゆる企業様のイベントプロモーションに携わっています。例えば、企業様が新たに商品を世に出したいとき、その商品をどのようにして世の中に知ってもらうか、そのアイディア出しや運営のオペレーション、必要な人員などをコーディネートします。よく、得意ジャンルは何かと質問されることがありますが、実際は幅広いイベントに対応しており、何でもできるというのが弊社の仕事の特徴であり、強みです。
ランドマークスさんは、本当にイベント業界のオールラウンダーですね!イベントは大中小と様々ありますが、企業様のやりたいことや目的など様々な考えや思いをヒアリングした後に、その時の企業様に最適なイベント方法や内容を提供されているんですね。
はい、その通りです。
私は化粧品業界に長くいましたが、ランドマークスさんは化粧品ブランドのイベントだけでなく、健康博覧会などの大規模なイベントも手がけられていらっしゃるんですよね。
はい、大きな展示会の事務局に入ることもありますし、出展される企業様のブースの企画から参加することもあります。
オールラウンダーだからこそ、新しい視点でクライアント様のご要望やお悩みに対応できるんだと思います。
ありがとうございます。
イベントの成功の鍵は〇〇を明確にして、その〇〇に合った手段を選ぶこと
ランドマークスさんは、「人と人・人と企業・人とコトを繋ぐ、結ぶこと」というミッションを掲げていらっしゃいます。今、まさに生活者の多くの方が「コト」や「トキ」を大切にされていると思います。特にランドマークスさんや村岡さんがイベントを開催する際、大切にされていることを教えていただけますか?
私たちのミッションにもあるように、「人と人・人と企業・人とコトを繋ぐ、結ぶこと」が重要だと思います。イベントとは、人と企業、そしてコトを繋ぐ仕事です。重要なのは、どのようにこれらを適切な形で繋いでいくかです。イベントの成功は、その手法によるものではなく、最終的に繋いだ後に人々に何を感じてもらいたいか、何を伝えたいかにあると思っています。目的を明確にし、その目的に合った手段を選ぶことが、イベント成功の鍵だと考えています。
ありがとうございます。村岡さん、素晴らしいですね^^前回の対談記事を読んでいただいたんですか?
はい、拝見しています^^
前回対談させていただいた集客コンサルの辻本さんも、イベントは何をやるかで留まるのではなく、イベントを通じてどのようなことを提供したいのか、そして、提供したいことのための導線づくりが大切だと仰っていました。村岡さんのお話と完全に合致していていたので、再度、重要ポイントの確認ができました^^ ありがとうございます。
私も、本当にそれしかないといつも思って仕事しています。
そうですよね。イベントの目的が、ブランドを多くの方にとにかく知っていただくのでいいのか、さらなる波及拡大を狙っているのか、何かを買っていただくためなのかによって、イベントの展開の仕方は全然違いますよね。
はい。最終的なゴールは、どのブランド(商品・サービスなど)においても「お客様にそのブランドを愛してもらうこと」だとは思っています。ですが、最初から一足飛びにそこまで行くことは難しいので、まずはイベントの目的を明確にし、目的地(=現時点で最初のゴールにしたい地点)に誘導したいと思うターゲットの方々が今現状どの段階にいるのかを踏まえ、戦略を考えていかなければならないと思います。
ありがとうございます。
コロナ禍を経て変化するイベント業界の新たな方向性
今回、村岡さんに、すごく質問したかったことがあります。コロナ禍を経て、集客方法やマーケティングがだいぶ変わってきていると思います。また、Z世代の方々がビジネスターゲットとして、注目が高まっていることもあり、イベントの手法や求められることもだいぶ変化しているのではないでしょうか?
村岡さんが感じているイベントの変化や傾向を教えていただけますか?
受け手の方たち、いわゆる、イベントを届ける相手方(お客様)の意識っていうのは、そこまで大きく変わってないかなと思います。ただ、イベントを提供する側の人間の意識が、コロナを経てだいぶ変わったなと感じています。
そのお話、興味深いですね。具体的にどのように変化しているんですか?
私は今、イベント業界に入って8年ぐらい経つので、ちょうどコロナ前と、コロナ後を同じくらいの期間で体験しています。コロナ前は、正直、いろんなイベントの手法はあったんですが、ここまでターゲットを意識したり、イベントの手法でどれが適切なのかということをそこまで考えていなかったような感覚があります。イベントと言えば、その場の雰囲気が盛り上がっていれば成功みたいなところがありました。
以前は、お客様に集まっていただき、なんかワイワイしてる感じとか、なんか楽しそうだぞみたいな感じですか…お祭りの雰囲気が醸し出せていたらオッケーみたいな。
そうですね。そんな雰囲気が2019年以前にはあったなと、今振り返ってみて思います。コロナを経てリモートっていう文化ができた時に、みんなが気づいたのは、“会わなくても色々できるんだ” ということです。
はい。
日本の方は昔から形式にこだわる傾向がありましたが、とにかく会って催すことにこだわっていたように思います。それがコロナ禍に入った時に、もちろん海外に比べてリモートの文化が定着するのはが遅かったとはいえものの、結局3年も4年もコロナ禍の状況が続いた時に、それに慣れてきて、会わなくてもある程度のことができるようになったんです。
そうなると次に考えなければいけないのは、「リアルで開催していたイベントって何ができていたんだろう」っていうことでした。原点に立ち返り、今、リアルのイベントに求められているのは、リアルのイベントが生み出している価値、何ができているかをもっと可視化しないといけないと感じています。
なるほど。価値の可視化ですね。費用対効果が今まで以上に問われているのかもしれませんね。
そうですね。
お金をかけなくてもいいやり方が、もうオンラインでできるようになったから、その対比として、リアルで実施するときにどのようなメリットがあるのか、そして、どのような波及効果が得られるのかを求められるのは、大きな変化かもしれませんね。
はい。Z世代という言葉は、マーケティング用語になってきていますよね。そういった世代をくくる言葉が一般的になってきたのも、効果検証が求められるようになってきたからだと思います。
以前から、世代別マーケティングの考え方はありましたが、ここまで一般の方々にも取り上げられることは少なかったかもしれませんね^^ただ、Z世代に関しては、マーケティングもそうだし、研修でもよく取り上げられているんです。あらためて考えると、やはり特徴的な世代なんだと思います。
そうですね。イベントをやるにも、何のためにやっているか、誰のためにやっているのかをきちんと示さないと、以前のようにただ盛り上がってるだけでは、良かったとはならなくなってきていることをすごく肌で感じています。
誰のためにどのようにイベントを実施して、どのような結果を導き出すのか、より可視化できるようにならなきゃいけないんですね。
そして、Z世代の方々は、SNSを活用して情報収集をする一方、自身でもSNSで積極的に情報発信する特徴があるので、企業の方々は、同じ思い・価値観の生活者の方々にどのように広がっているのかはもちろん、ブランドに共感してくださった方々が、さらにどれくらい広めてくれているのかということも追う必要が出てきたのも特徴ですね。
はい。
新時代のイベント戦略とターゲットの絞り込みの重要性
ありがとうございます。イベントを企画されているご担当者の方々にとってとても大切なポイントだと思います。これまでのお話を整理すると、可視化する必要があるポイントが具体的であればあるほど、取り組みやすいということですね。では、あらためて、これからの時代にイベントを成功させるためにはどのようなことが必要だと思いますか?
私は企業様のイベントを代理で企画したりプロデュースしたりする立場ですから、なるべく詳しくご担当者の考えや思いを伺いたいのですが…あえて、企業様がイベントを行いたいと思う際に必要なことをお伝えするとしたら、ターゲットをどこに絞るかが非常に重要だと思っています。コロナ禍を経て、ただ盛り上がるだけのイベントでは成立しづらくなってきました。意味を持たせるためにはどうすればいいか、という問いに対して、我々は企業様が伝えたい魅力的な内容を形にするお手伝いをしています。それを的確に捉えるためにも獲得したいターゲットの絞り込みができていればできているほど、新しい視点のイベント戦略を練りやすいです。
ターゲットをより明確にすることで、お祭り騒ぎのイベントから、今求められているイベントへの変換がしやすくなるということですね。
はい。以前のように広く様々な人に届けるイベントは、Z世代をはじめとして、性別や価値観が多様化している現代では成立しづらくなっています。広くではなく、的を絞ってターゲットにアプローチする方が成功しやすいです。
なるほど、イベントを行って終わりではなく、どう波及させるか、いわゆるSNSでどれだけ広めてもらうかも重要ですものね。だからこそ同じ価値観、同じ思いの方々に波及しやすくするためのシナリオ作りが肝になるんですね。
そうですね。イベントを単発で終わらせないために、出会った方々に何を繋いでいくかを意識することが大切です。この商品をどのように届けたいのか、この商品の魅力をどのように伝えたいのかについて、明確なビジョンがあるとイベントは成功しやすいです。
パーソナライズとターゲット層拡大によるイベント戦略の進化
村岡さん、もし「キレイのプロ」でも共有いただける事例があればお願いできますか?
はい。もちろんです。こちらは、ある健康食品会社様のイベント企画の事例となります。今までの方法を着実に実行してきたクライアント様ですが、既存のターゲットは頭打ちになっているというお話を受け、どのように別の層に広げていくかから考えはじめました。ただ、この時、クライアント様は施策を変える具体的な方法をあまり考えられていませんでした。
今までのやり方以外のことを考えることは難しいですね。
資料を拝見すると、これまでの販売会と比べて、“興味喚起”の部分が、パーソナライズされた提案になっているように感じました。。
はい、クライアント様が方向性を持たない場合、どこから考え始めるかになりますが、このケースでは特定の層(50代以上)にだけ認知度が高い健康食品会社様であったため、ターゲットではない層に知ってもらうことをポイントに置いて、出会える方法や知ってもらえる方法を考えています。
次の資料は市場状況の資料ですが、業界動向やターゲット層に関するデータもピックアップされていらっしゃるんですね。
そうです。マーケティング会社のように詳細な調査はしていませんが、意識するターゲットがどんなSNSを見ているのか、どのようなキーワードに興味を持っているのかを把握して提案に繋げています。これは裏付けの意味ももちろんあるのですが、この企画・施策に関わる方(クライアントご担当者様)の納得感や、ターゲットイメージの意識合わせの意味も込めています。ただの個人的な感覚ではないよ、ということですね。
私も、クライアント様に企画提案する際、もろもろ現状を整理して情報提供しています。やはり提案する企画の根拠や背景をクライアント様にも知っていただくことは大切ですよね。
はい、そうですね。
イベントの考え方が変わってきています。求められていることが変わっているからこそ、イベント側も変わっていかなければいけない意識になっています。
様々な方々がいるからこそ、よりブランドに共感していただける可能性のある方々に情報を受け取ってもらうために、情報をもっと精査する行動が必要になってきているんだなぁと感じました。
はい、その通りです。
ありがとうございます。すごく興味深いお話を伺えました。今日は、まずイベントとは何か、そしてコロナによってどのように変わってきているのかという概論的な話を伺いましたが、多分皆さんはさらに具体的なお話を知りたいと思います。村岡さん、来月もお話を伺っても大丈夫ですか?
はい、ぜひよろしくお願いします。
ありがとうございます。次回は、化粧品業界のイベントでどのようなことをされているのかを伺いたいと思います。本日はありがとうございました。
ありがとうございました。
<対談のまとめ>
<対談の様子>
最後に
今回、「イベント」という領域で人と人、人と企業、人とコトを繋ぐ・結ぶことを使命として、企画・制作から現場運営までトータルプロデュースを行っている株式会社ランドマークス 営業企画本部ディレクター村岡 由希子さんに『これからのイベントに求められること』というテーマでお話を伺いました。
今回の対談の中で、村岡さんが何度となく仰っていた「可視化」という言葉が非常に印象に残りました。村岡さんとの対談の後、複数名の店長と面談をする機会がありましたが、新しいイベントや取り組みを成功させている店長の共通点は、誰に何をどのように提供していくか、そして、イベントをきっかけにお客様にどのように自ブランドや自店舗の情報を波及させていくのかを非常に具体的にしていることです。変化の時代、そしてパーソナライズが求められる時代だからこそ、それぞれのお客様がイメージできるように可視化すること、言語化することの大切さを実感しました。
村岡さん、ありがとうございました。
イベント企画、プロデュースについて、ランドマークス様にご質問、ご相談のある方はこちらよりお問い合わせください。
idealは美容業界・ファッション業界の企業様、エステサロンの皆様の“愛されブランドづくり”のために、今後もランドマークス 村岡さんの協力を得ながら、ブランディングサポートを提供していきたいと考えています。“愛されブランドづくり”に関するご相談、ご質問があれば、ぜひ下記よりお問合せ下さい。